FINAL FANTASY XVI ネタバレ無し感想

FINAL FANTASY XVI(FF16)をクリアしました。

公式サイトなどで公開されている情報以上のネタバレが極力無いように感想を書きます。

 

 

ストーリー

 中世ヨーロッパ風のファンタジーで、まさに王道一直線といった感じ。序盤に何回「これ、ゲームオブスローンズじゃん」って言ったか分からない。サブクエストによる多少の横展開はあるものの、基本的にメイン1本道で展開される。

 ストーリーの感想としては、中盤までは良かったが、終盤にかけての物語の畳み方には不満が残った。戦記ものを綺麗に畳むのは難しいのかな、と思いつつ面白くできる要素はまだあったよなあと惜しい気持ち。この不満はネタバレせずに書けないので別で書く。

書いた。ド・ネタバレがあるので、未クリアの人は読まないでください。

FINAL FANTASY XVI ストーリーについての不満(ネタバレあり) - Nkentsukimiya’s diary

 1つ言えるのはサブクエストのストーリーにも面白いものがあるので、ラスボス倒す前にサブクエは全部消化しといた方が良い、ということ。

戦闘

  • 通常戦闘

※オート系のアクセは使ったことないので分からん

 「デビルメイクライ」っぽくスタイリッシュで超カッコいい。コンバットディレクターが元カプコンデビルメイクライを手がけていたんだからそりゃそうか。
 全体的に動かしていて気持ちよく、ジャスト回避やパリィにスタイリッシュな演出がついてくるので、「自分がゲーム上手くなった感」を与えてくれる。とてもハッピー。ガチャガチャボタン連打してても、まぐれでパリィが起こる仕様なので、アクションゲームが得意じゃない人も快感を得られる親切な設計だな〜と感じた。
 また、ボスを倒すとアクションが拡充されるので(デビルメイクライか?)、新しく手に入れたアクションを試すのも楽しい。採用したいアビリティの数に対してアビリティ枠が絶妙に足りないので、どのアビリティを採用するか悩みつつ新アクションとの兼ね合いを試行錯誤するのはアクションゲームとして上質な体験だった。

 中盤以降では召喚獣を切り替えながら、複数アビリティのCT管理が必要。「適当にガチャガチャプレイしてもなんとかなるけど、MAXパフォーマンスを引き出すのは難しい」バランスになっていると思う。強ボス(ストーリー上は倒す必要なし)はわりと大概な攻撃行動をしてくるので、1周目でもそこそこの難易度は楽しめるはず。

 不満点があるとすれば、特定の防御アビリティが強すぎてゴリ押しが簡単になってしまうところ。このアビリティさえなければ「ボスのギミックに合わせて採用する召喚獣/アビリティを変えていく」みたいな楽しみもあったので残念。

 あと、スコアアタックにおいてクリアタイムがスコアに関係ないせいで、アビリティCTがあがるのを待つだけの時間がありイマイチ。スコアアタックはサブコンテンツなので些末な話だけど、最高のパフォーマンスを発揮するべき場所が用意されていないのはちょっと悲しい。

 通常戦闘のスタイリッシュさは残しつつも、一気に雑になる……というか半分近くはQTE含む戦闘演出なんだけど、演出が最高すぎてどうでも良い。間違いなく開発陣に中学2年生が紛れ込んでおり、バカみたいな演出が何度も出てきて爆笑していた。「FFの召喚獣をモチーフにして、"なんでも"やって良い」というお題でブレストしたのかな?とにかく、中盤の召喚獣戦がこのゲームで1番面白い、覚醒4層よりハチャメチャなので是非やって欲しい。

 召喚獣戦闘のところで触れたけど、このゲームは戦闘中のムービーとQTEがめ〜〜〜〜〜ちゃくちゃある。過度なQTEアレルギーだと厳しいかもしれない。最初はめんどくせぇ〜と思いながらボタンを連打していたが、中盤〜終盤にかけては演出が最高でわりとノリノリでボタンを連打していた。何事もクオリティが高ければ許せてしまう良い例。

ムービー

 FFシリーズらしくムービーシーンが豊富なんだけど、いくらFFシリーズだからって多すぎだろ!って言いたくなるぐらいある。というかサブクエストにもリッチなムービーシーンが用意されていて怖くなる。ただ、多いもののムービーのクオリティは高いので、途中からは「飯食いながらプレイできるから丁度いいな」ぐらいに思ってた。

 画期的だと思ったのは「アクティブタイムロア」で、このシステムによってムービー中に出てきた単語やロケーションなどの用語解説がすぐ参照できる。しかもその用語解説がムービーの進行に合わせてリアルタイムで更新されており、「更新ポイント複数打ってあるんだろうなぁ、面倒だろなぁ……」と思いを馳せた。アクティブタイムロアのおかげで小難しいストーリー中にも何が起きてるのか分からない、という事態にならなかったので親切で良いシステム。ゲームオブスローンズは観てる時に今何やってるか頻繁に分からなくなってたから……。

 あと、基本的に画面にずーっと美男美女と犬が映っているので目の保養にもなる。ヒロインのジルがあまりにも清楚なのが残念……もうちょっとえっちだったら嬉しかったんだけど。

その他

  • 良かったとこ
    • BGM
      • 音楽のことは詳しくないのでよく分からないが、祖堅が神なことだけは分かる。戦闘BGMだけでなくフィールドBGMも良いものが多い。
    • ヴィヴィアンレポート
      • これまでに登場した人物の詳細や、世界情勢の変遷などを確認できる機能。「アクティブタイムロア」と同じくストーリー理解の助けになり、とても好感がもてる。また、中盤以降はストーリーの章が進行するたびに「世界情勢がどうなっていて」「なぜ主人公は次のミッションをやらなければならないのか」を親切に解説してくれるので、これも優しい。戦記ものは地名や登場人物がごっちゃになりがちなので、ありがたかった。
  • 悪かったとこ
    • 移動
      • 主人公の移動、特に街中の移動が遅い。ジョギングしてないでもっと気張って走って欲しい。
    • 装備まわり
      • 武器と防具は基本的に一択なので、装備を考える楽しみは皆無だった。まあ、意図的に削られている要素だとは思うけど寂しい。アクセサリは特定アクションにボーナスが付与されたり召喚獣アビリティが強化されたりするので、ほんのり考える要素がある。

総評

 ストーリーに多少不満があるものの、ハイクオリティな戦闘・ムービーが満載でまさに「PS5でやるべきゲーム」だった。デカいTVと一緒に買って「令和」のゲームを是非プレイして欲しい。